ソーアップでは様々な縫製品を開発・設計しています。
カーテンや洗車クロスなどのシンプルなものから、車のボディカバー、ラゲッジルームカバーなど、いくつものパーツを縫合する複雑な立体形状の製品もあります。
今回はそれら縫製品がどの様に設計されるのか、そのノウハウをシートカバーを例にとって少し紹介しましょう。
カバー類などの縫製品の場合、カバーする対象物を型取りする事からはじめます。シートカバーの場合、シートに不織布やビニールシートをかぶせて型取りをしていきます。シートカバーの分割ラインを考えながら、シートのステッチや外郭のラインを不織布にサインペンなどでマーキングしていきます。
取材した内容をスキャナーで読み込んでCADデータ化した後、縫い代や折り返し代などを織り込み、パーツごとに型紙を作成します。
型紙をもとに生地を裁断し、縫合して製品の完成です。
しかし、ほとんどの場合一発OKと言うことはありえません。生地の伸縮や縫い縮みなど取材段階で予測できない要素もあるからです。試作品をシートに合わせて、不具合箇所を型紙修正、また作って合わせて、型紙修正・・・
これをピッタリ合うまで何回も繰り返してようやく完成です。
いかがですか?デジタルモックアップが導入されてきているこの時代に、意外に原始的で手間のかかる事をしているなあ、という印象を持たれた方もいるかもしれません。ボディカバーなどCADデータを使用して設計する事もありますが、金属や樹脂製品と異なり、やわらく形が定まらない布製品の場合、現物を直に取材し、試作品を直に合わせこんでいった方がはるかに効率が良い場合が多いのが現状です。
このように私たちが試行錯誤して手作業で作り上げた製品、機会がありましたらぜひ手にとって見てください。 |